きょうの茶沢さん。

都内在住の平凡なサラリーマン茶沢が、日々のあれこれを綴ります。

恋愛工学(藤沢数希)なんてみんな昔からやってるよ。でも、幸せにはなれないよ!

最近、ようやく藤沢数希の著書「ぼくは愛を証明しようと思う。」を読んだ。

 

ぼくは愛を証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。

 

  

これは藤沢数希が提唱する「恋愛工学」というテクノロジーを駆使し、

非モテな主人公「わたなべ君」がモテる男へと成長!?する物語である。

 

恋愛工学なんて、遊んでる奴は皆自分なりに持ってるよ

 

著者の藤沢数希はメルマガや小説を通して「恋愛工学」という名の元に、

耳慣れないワードと小手先のテクニックで

セックスができる確率を高めるテクノロジーを紹介している。

が、こんなことをやっている奴は昔から普通にいっぱいいるわけだ。

 

知人や友人でもこんな奴はいくらでもいるし、

自分も少なからず近しいことは、20代前半から経験してきた。

お金と時間をかけ実践を繰り返し、誰に学ぶでもなく、

自然と自分で学んでいった。

 

描写や女性に向き合う姿勢に少々嫌悪感や疑問を抱く部分もあったが、

女性へのアプローチ方法としては、納得できる部分も正直多い。

 

また、著者の年齢は知らないが、小説に出てくる店や

舞台も非常に現在進行形でリアルで、読んでいて笑えた。

LINEでのアプローチや街コン、天王洲アイルのT.Y.HARBORや

銀座の300円Barなど非常にリアルだ。

 

恋愛工学なんて、若いころ遊んできた諸先輩方に聞けば

オリジナルの勝ち法則や独自の口説き文句等、

たくさん聞けることだろう。

 

ただ、やはり自分で習得?するとなると時間と金がかかるわけで、

小説の中の恋愛工学を教えてくれる「永沢さん」みたいな人が

身近にいない人にとっては幾分役には立つのではないだろうか。

 

でも、恋愛工学なんてただのコミュニケーションスキルだ。

すごいことでも、魔法の技でも、テクノロジーでも何でもない。

 

しっかし、上手いこと恋愛をテクノロジーという形で体系化!?させ、

メルマガや小説で稼ぐ藤沢数希は、うまくやったもんだな〜と少々感心した。

 

恋愛工学のようなナンパにハマっちゃう奴は、友達もいない趣味も無い寂しいヤツだ

 

主人公の「わたなべ君」は、はじめ非モテなわけだが、

ありがた〜い恋愛工学と自分の努力と実践のおかげで、

ガンガンモテるよう(=セックスできるよう)になる。

 

ただ「わたなべ君」には友達もほとんどいなく、

仕事は真面目に取り組んでいるが、

何かに熱中しているわけでも無ければ、ブログを書く訳でも無く(笑)、

TPOも選ばず、クライアントだろうが、同僚だろうが、

ひたすら自分の欲望のままに恋愛工学を駆使して、セックスするだけなのだ。

恋愛工学に熱中しているとは言えるが。。。

 

もちろん、良い女とセックスすることが目的な訳だから、

目的を達成できてバン万歳なわけだが、心はどうなんだろうか。

気持ちは満たされるだろうか。

 

こういう人は現実社会にもいる。

結局、彼女や奥さん、家族や仕事、趣味、何にも熱中できておらず、

時間と金を浪費し、自分の性欲に従うだけの行為だ。

 

セックスをすれば快楽は得られるし、良い女と寝たら

オスとしての自信はつくかもしれないが・・・ただそれだけだ。

 

オスとしての自信の影響は分からなくはないが、

それと人間の価値はまた違う。我々は動物で無く人間だ。

愛の無いセックスを繰り返していも結局は虚しくなる。

まともな人間は罪悪感や空虚な気持ちに包まれる。

限りある時間と金を使って、愛を育むことも無くただ性処理をする。

 

動物は強い子孫を残すために、

メスは最高なオス(モテるオス)を求めセックスする。

オスは自分のDNAを残すために好き勝手色んなメスと交尾する。

 

このように単純な世界であれば、

恋愛工学はきっと自分を幸せにしてくれるだろう。

 

だが、人間はこんな単純じゃない。

本能的には単純かもしれないが、動物世界とは違う。

 

結局、恋愛工学をひたすら使って、

雑なセックスを繰り返しても充実感は満たせない。

内輪の狭い世界で自慢し合い、小さな優越感に浸る程度だ。

 

人としての重みがない、薄っぺらく、ただの獣みたいな男だ。

 

恋愛工学なんて虚しいだけ、愛は証明されないよ

 

幸せになりたいなら、自分をもっと磨くべきだ。

内面も外見も。学んで、色々な経験を通じて成長していくしかない。

 

恋愛工学の小手先のテクニックなだけで、

人と人が長く付き合おうと思えば、

そんな薄っぺらいコミュニケーションで長続きする訳が無い。

 

恋愛工学で良い女とアクシデントのように1発セックスできても、

本当に付き合いたいと思える女性とそんなんじゃ付き合えない。

付き合っても長続きしない。幸せになれない。

愛は証明されないよ。

 

でも、そういう風に思う様になるには「わたなべ君」のように、

遊ぶしかないのかもしれない。

経験してみないと分からない、ヤレばヤルほど虚しくなるという現実。

 

私は恋愛工学が通じない女性と付き合いたいと思う。

 

ぼくは愛を証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。

 

 今週のお題「読書の夏」

  

 

トピック「恋愛工学」について